施設概要
施設概要
施設名称 | 鳥取県東部広域行政管理組合可燃物処理施設リンピアいなば ※「リンピアいなば」は、きれいな処理施設をイメージする「クリーン」をスペイン語で表した「リンピア」と鳥取県東部の「いなば」を組み合わせた施設の名称です。 |
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敷地面積 | 43,407.66m2 |
主な構造 | 工場棟:鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄筋鉄骨コンクリート造 管理棟:鉄骨造 附属棟:鉄骨造 |
建築面積 | 工場棟:5,248.76m2 管理棟:544.04m2 附属棟:計409.96m2 |
床面積 | 工場棟:9,944.76m2 管理棟:1,072.63m2 附属棟:計409.96m2 |
階数 | 工場棟:地上5階地下1階 管理棟:地上3階 附属棟:各地上1階 |
処理方式 | 連続運転式ストーカ炉(廃熱ボイラ付き) |
受入供給設備 | ごみ計量器:3基 ごみクレーン:2基 可燃性粗大ごみ破砕機:1基 可燃性粗大切断機:1基 |
焼却設備 | 240t/日(120t/日・炉×2炉) |
排ガス処理設備 | 集じん装置:ろ過式集じん機 触媒反応塔:触媒脱硝方式 |
発電効率 | 24.1%(6.0MPa×450℃ボイラ) |
主要な設備の紹介
計量棟
ごみ収集車は、計量棟の計量台で重量を計量します。ごみ積載時の重量とごみを投入した後の重量の差から、実際に搬入されたごみの量を計量します。
プラットホーム
ごみ収集車は、全部で6つの大きな扉(投入扉)の前に停車し、開いた投入扉からごみを投入します。リンピアいなばには、1日に約200台の家庭ごみの収集車や事業所から出た可燃ごみを運ぶ車両が出入りし、運ばれてくるごみは1日で約200トンにもなります。投入扉は、臭気対策や安全対策のため二重になっており、鳥取を代表する景勝地「鳥取砂丘」が描かれています。また、大きなごみは、ごみホッパで詰まってしまう恐れがあるため、プラットホームに設置してある切断機・破砕機で小さくしてからごみピットに投入します。
ごみピット
ごみ収集車がプラットホームから投入したごみを貯めておく所です。ごみピットは、容量が約8‚200m³ あり、深さは16.8メートル、幅は25.4メートル、奥行きは19.3メートルで、25メートルのプール約23 個分の大きさになります。ここには、リンピアいなばが1 日に処理できるごみ量240トンの10 日分、約2,400トンのごみを貯めることができます。
ごみクレーン
ごみピットに貯められたごみは、焼却炉内で効率的に燃えるようにごみクレーンで混ぜ合わされた後、焼却炉に運ばれます。クレーンは1つかみ約5トンのごみを持ち上げることができます。クレーンの爪は開くと4.6メートルあり、通常は自動で運転しています。地元河原幼稚園園児にお絵かきをしていただき、世界で一つのごみクレーンになりました。
焼却炉
リンピアいなばでは、幅3メートル、長さ8.2メートルの高性能ストーカ式焼却炉が2炉あり、24時間連続運転しています。1日に最大240トン、1年間で約58,000トンのごみを燃やしています。ごみは火格子(ストーカ)という金属板の上を燃えながら少しずつ進み、850度から1,000度の高温で、2時間かけて完全に灰になるまで燃やされます。また、排ガスも完全燃焼され、有害物質の発生を抑制します。
排ガス処理設備
ごみを燃やすと出る排ガスには窒素酸化物、ダイオキシン類などの有害物質が含まれるため、様々な薬剤を吹きかけクリーンにします。排ガスは、活性炭や消石灰などの薬剤と反応させ、塩化水素、硫黄酸化物やダイオキシン類を取り除き、残ったすすなどのばいじんはバグフィルタで集塵し、さらに触媒反応塔でアンモニアガスを噴霧することよって窒素酸化物を分解し、クリーンな状態で煙突から放出します。
飛灰処理設備
飛灰処理設備では、バグフィルタで集められた排ガスの中の飛灰を薬剤で無害化します。混錬機で薬剤と飛灰を混ぜ合わせ、無害化された飛灰は、焼却炉で燃やされた後の灰(焼却灰)と併せて最終処分場に運ばれ埋め立てられます。
中央制御室
中央制御室では、ごみ収集車の発着から、焼却炉の炉内の様子や排ガス状況など、施設全体を24時間監視し、機器をコントロールすることにより安全で安定的な運転を行っています。
蒸気タービン発電機
リンピアいなばでは、ごみを燃やしたときに出る高温の熱を利用してボイラで水蒸気をつくり、水蒸気によってタービンを回すことにより発電しています。1 日あたり最大168 ,000 キロワット発電できます。発電した電気は施設で利用して、余った分は電力会社に売電します。リンピアいなばでつくられた電気は、カーボンニュートラルの電気として、地域の脱炭素化推進に寄与します。
見学者設備の紹介
管理棟玄関ホール
地元産材を活用した玄関ホールが見学者を迎えます。
いなばのくに今昔シアター
昔のごみ事情から美しい故郷のために私たちが何をするべきかをアニメーションで学びます。
見学者通路
見学者通路には各所にプロジェクターが設置してあり、動画により分かりやすく設備を紹介します。
ごみはどうなった?
プロジェクションマッピングでごみ処理の流れを分かりやすく説明します。
ごみ探査ビークル
宇宙船で3つの壁面に映し出される地球のごみを回収する体験型環境啓発設備です。
地域と日本と地球のごみ
投影されている世界地図に手をかざし(モーションセンサー)、日本の各地域や世界のごみ事情など見ることができます。
地元産材や伝統工芸品の活用について
リンピアいなばは、地域の方に誇りと愛着を持っていただくため鳥取県東部の地元産材や伝統工芸品を積極的に活用しています。